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No.435

安部

映樹さん

駅前(カワエキ)テラス 代表

川中島駅前を楽しくしたい!塾にカフェ、マルシェにライブ、大人も子どもも笑顔を交わし合う場所

文・写真 石井 妙子

川中島駅前通りから少し入った場所に見える、明るいグリーンの建物。壁には大きく「学び舎かなえ」とあります。
 
夕方、学校帰りの中学生や小学生たちが次々に集まってきました。学習塾かと思いきや、会社帰りのサラリーマンや近所のお母さんグループの姿も。別の日にはガレージで新鮮野菜が並ぶマルシェが開かれ、地域の人で大にぎわい。日中はネイルサロンや書道教室、茶道教室、週末になれば音楽ライブや絵本読み聞かせなどのイベントも開催されています。
 
「駅前(カワエキ)テラス」と名付けられたこの場所。子どもも大人も高齢者も集まる、街の交差点のような場を立ち上げたのは、川中島で生まれ育った安部映樹さん。教師を経て出版業界に転身した、異色の経歴の持ち主です。
 

塾だけでは終わらない、多世代が集まる場所に

大学卒業後、県内の中学校で6年間理科を教えていた安部さん。その後、知人と出版社を立ち上げ、地元情報誌やガイドブックの出版に27年間携わってきました。再び教育の道へと転身を決めたのは、50代も半ばを迎えた時のこと。時代に合う柔軟な形で教育に携わりたいと、塾経営の計画をスタートします。同時に胸にあったのは、「地元川中島に、自分が子どもの頃のようなにぎわいを取り戻したい」という思いでした。
 
鮮やかなグリーンが目印の「カワエキテラス」。2階が塾「学び舎かなえ」、1階の赤い壁部分が「駅前カフェ 和(なごみ)」
▲鮮やかなグリーンが目印の「カワエキテラス」。2階が塾「学び舎かなえ」、1階の赤い壁部分が「駅前カフェ 和(なごみ)」
 
「今はシャッター通りですが、昔の駅前通りにはスーパーに本屋さん、駄菓子屋さんなんかも並んでいてにぎやかで、学校帰りに立ち寄るのが楽しみでした。あの頃のような活気を取り戻せたらと思って、塾を始めるなら川中島でと決めたんです」
 
空き物件を探して出会ったのが、かつて青果市場だったこの建物。安部さんが幼い頃は、「ここを通ると農家の人や仲買人さんでいつもにぎわっていた」という思い出の場所です。
 
リノベーションで再生した建物2階を学習塾「学び舎かなえ」に。1階はガレージですが、駐車場だけでなく「イベントスペースに使えそう」とイメージした安部さん。地域でマルシェを主催するNPO団体に声をかけ、毎週月曜と木曜の朝、マルシェ会場として提供しています。地元で採れた新鮮な農産物や生花を手ごろな価格で販売するマルシェは人気を集め、地域の交流の場所に。安部さんも売り場に立ち、地域の人とにこやかに言葉を交わしていました。
 
近隣で採れた新鮮野菜を生産者自ら販売。お値打ち品も多く、開店前から行列ができていました。安部さんも接客で応援
▲近隣で採れた新鮮野菜を生産者自ら販売。お値打ち品も多く、開店前から行列ができていました。安部さんも接客で応援
 

塾の食堂も兼ねるカフェをオープン

当初、ガレージの片隅には市場の仲買人が休憩に使っていた小さな部屋がありました。リノベーションの計画を進めていたある時、現場に遊びに来た安部さんの友人がその部屋を見て「ここでカフェを始めたい」と突然の志願。その人こそ、現在1階で「駅前カフェ 和(なごみ)」を営む栄養士の稲生和子さんです。安部さんとは地元・川中島中学校の同級生で、40年来の友人なのだそう。
 
「提案には驚きましたが、確かに1階にカフェがあれば子どもたちも食事ができて理想的だと思いました。塾の日の食事は保護者にとっても悩みどころだから、喜ばれていますね。稲生さんは長く福祉施設や病院施設の食事に携わってきたプロフェショナルなので、安心して任せることができました」
 
子どもたちと話しながら食事を提供する稲生さん。子どもたちも塾とは違うリラックスした表情
▲子どもたちと話しながら食事を提供する稲生さん。子どもたちも塾とは違うリラックスした表情
 
せっかくなら塾生向けメニューを作ろうと、子どもたちにアンケートを取った安部さんと稲生さん。イメージしていたのは人気のおかずを集めたワンプレートメニューでしたが、「意外にも、人気の1位はおにぎりだったんですよ」と笑います。
 
こうして生まれたのが、好きな具材を紙に書いてオーダーする「おにぎりバー」。ずっしり食べ応えがある握りたてのおにぎりを食べられる太っ腹なメニューです。
 
川中島のはぜかけ米を使った大きなおにぎりが、なんと塾生は一つ100円!
▲川中島のはぜかけ米を使った大きなおにぎりが、なんと塾生は一つ100円!
 
川中島のはぜかけ米を使った大きなおにぎりが、なんと塾生は一つ100円!
▲子どもたち向けのリーズナブルなメニューが豊富。新メニューの希望を聞くアンケートも
 
「食べ盛りの子が多いから、勉強の合間にお腹を満たせると元気になりますよね。他のメニューも、子どもたちには特別価格で提供しています」(稲生さん)
 
塾生の食堂も兼ねるカフェですが、もちろん一般の人も利用可能。塾帰りの子どもたちの隣で会社帰りの人が晩酌していたり、子どもを送ってきたお母さん同士がお茶を飲んでおしゃべりしたり。平日の昼間に開催する昔懐かしい「歌声喫茶」は、近所の人に大人気なのだとか。幅広い世代が集まる憩いの場になっています。
 
「ここは市場だった当時は仲買人さんがお茶を飲んでいた場所。またこうしてにぎわう場所になって、建物のオーナーさんも喜んでくれているんです」(稲生さん)
 

大人が楽しむカルチャースクールにイベントも

「塾がない昼間も、何かおもしろいことができないか」と考えた安部さん。そこで始動したのが、大人のためのカルチャースクールです。安部さんの中学時代の後輩によるグルーデコ(クリスタルなどのパーツを台座に飾り付けるクラフト)教室に始まり、「学び舎かなえ」塾長の渋谷豊明先生が教える書道教室、炉を使った本格的な茶道教室、同じく地元の同級生でネイリストの友人に声をかけて始まったネイルサロンなどなど、そのラインナップは実に多彩。安部さんが持ち前のフレンドリーさで「おもしろそう!」と思ったものにどんどん声をかけ、実現させているそう。ギターが趣味でオーディオ愛好家である安部さん発案の音楽ライブや、音響にこだわった映画鑑賞会も開催。2バンドを招いて行った「川中島駅前音楽祭」も大盛況でした。
 
塾長の渋谷さんが出演した読み聞かせライブには親子連れが多く参加(写真提供:カワエキテラス)
▲塾長の渋谷さんが出演した読み聞かせライブには親子連れが多く参加(写真提供:カワエキテラス)
 
こうしたイベントやカルチャースクールに、塾生の子どもたちが参加することも多いそう。勉強だけでなく、さまざまなカルチャーにも触れられる学び舎です。
 
「ここは学び舎でありライブハウスであり映画館であり、寄席でもある。いろんな役割に姿を変えて、川中島をおもしろく盛り上げていけたらうれしいですね」
 

偶然が重なって

「学び舎かなえ」は開校1年あまりで塾生150人を突破。その学習方法は、インターネットを使ったeラーニングによる個人指導システムです。AIを使って一人ひとりのペースや苦手分野に合わせたきめ細かなプログラムを組むので、一般的な塾のような時間割も教室割も、教壇さえもありません。講師がいつも近くにいるので、分からないところは気軽に質問できます。
 
塾生には保育園や幼稚園に通う子も
▲塾生には保育園や幼稚園に通う子も
 
通常科目以外に、これからの教育環境を考えてロボットを使ったプログラミングや速読のコースも導入。歩いてすぐの場所に高校生対象の「かなえPLUS」もオープンしました。
 
「パソコンからクラウドにアクセスする仕組みなので、一つの教室で幼児から中学生まできめ細かく指導ができるのも特長です。達成感を得ながら自分のペースで楽しく学べるところが魅力ですね。
僕がずっと大切にしているのは、子どもたちの自主性を伸ばすこと。これからの生きる道を、自分で切り拓けるようになってもらいたいと思っています」

 
幼稚園生から中学生までが同じ教室で勉強。パソコンに向かいながらも気軽に質問できます
▲幼稚園生から中学生までが同じ教室で勉強。パソコンに向かいながらも気軽に質問できます
 
ここでは勉強だけでなく、さまざまな世代の人と一緒にご飯を食べ、さまざまなカルチャーに出会うことができます。いろいろな大人がいて、いろいろな生き方があると知ること。その経験は、きっと子どもたちの未来の可能性を広げてくれるでしょう。
 

(2019/10/08掲載)

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会える場所 駅前(カワエキ)テラス
長野市川中島町上氷鉋1345
電話 026-286-5770
ホームページ http://manabiya-kanae.jp/
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