~新酒初しぼり~ (信州・信州新町)
私のミッションである、「日本酒造りの実践」の場としてお世話になっている、株式会社尾澤酒造場。
信州新町の町なかを流れる犀川のほど近くに、静かに佇む酒蔵です。
創業は文政年間(およそ1820年)。
約200年にわたり、この地で酒造りを続けてきた老舗の蔵です。
標高約400mに位置する信州新町は、昼夜の寒暖差が大きく、酒造りにとって恵まれた環境。
冬には凛とした冷たい空気が蔵を包み込み、じっくりと発酵を進めてくれます。
尾澤酒造場が醸す代表銘柄は 「十九(じゅうく)」。
丁寧な手仕事と確かな技術に支えられた魅力ある蔵です。
一つひとつの工程に目が行き届かせ、品質を何よりこだわり、地元の酒造りが続けられています。
▶ 尾澤酒造場 公式サイト http://www.misuzunishiki.co.jp/
「十九」公式instagram https://www.instagram.com/jyuuku19_official/
冬の気配が深まる頃、その尾澤酒造場に酒蔵の軒先に、新しい杉玉が吊るされました。
信州・尾澤酒造場に、今年も「新酒ができました」という合図が掲げられた瞬間。
青々とした杉の香りとともに、酒造りの季節の始まりを感じさせてくれます。
今年の杉玉も、まずは杉の枝から。
一本一本、香り高い杉の枝を集めるところから作業が始まります。
杉の枝を手に取ると、森の中にいるような清々しい香り。
癒されます…。
丸い芯に、杉の枝を差していく作業。
一見単純に見えますが、バランスや密度を考えながら、丁寧に均一に進めていきます。
ここでの丁寧さと手間の一つひとつが完成したときの美しさに大きく左右するはず…。
枝を差し終えたら、形を整える剪定へ。
はみ出した枝を落とし、少しずつ「杉玉」の輪郭が見えてきます。
職人技がさらに光ります…。
最終調整に入り、ほぼ丸くなってきた杉玉。
迷いのないハサミさばきが続く…。
均整のとれた、美しい杉玉。
まだ若く、この青々しい鮮やかな色を見ると、「今年も新酒の季節が来た」と実感します…。
夕方、西日を背にした杉玉。
朝の清々しさとはまた違う、一日の終わりを感じさせる表情。
これから一日いちにち季節を重ね、少しずつ色を変えていく杉玉とともに、
尾澤酒造場のお酒も、ゆっくりと熟成されていきます…。
シビックプライド
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