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ながのを彩る人たち

篠ノ井信里生活1年10か月目 2025年11月29日

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こんにちは! 篠ノ井信里地区の那須野です。 今年は秋がなかったのではないかというくらい、ぶどうの木も紅葉が短く、 有旅の木も2週間くらいしかもたず、現在はすでに葉が落ちてしまっています。

最初に話しておきます。

今回、「もし少量で家庭でワインを仕込むなら」の妄想として、作り方を書いていますが、

 

実際にお酒を作ることは日本の法律で禁止されています。

 

絶対にマネしないでください。

 

 

ここからしばらくはただのレシピ?なので、この過程は専門的でつまらないと思うので、

Sequential Inoculation(シーケンシャル・イノキュレーション)

の欄まで飛んでいただければ、かる~く読むことができると思います。

 

家庭用ワインの作り方(妄想)

前提条件

  • 一般家庭で作れる感じで、果実酒瓶8L程度の量のぶどうを使用した想定

  • ぶどう品種はピノ・ノワールで想定

  • 亜硫酸や乾燥酵母は使わない

 

 

1.収穫直後の処理(最初の1時間が勝負)

  • 破砕除梗は慎重に:

    • 果梗が青くて硬い場合は、除梗した方が腐敗臭を防げます。

    • 手で潰す程度でOK。

  • 酸化防止策:

    • 収穫後すぐ冷暗所へ。

    • 果汁温度を15℃以下に抑え、空気接触を最小化。

 

2. 発酵容器の準備

  • 8L果実酒瓶使用時の注意点

    • 果実酒瓶の場合: 密閉しすぎない。ラップ+輪ゴムなどで軽く蓋し、CO₂を逃がす。

    • ぶどうの容量: 目安は果汁量で7割以下(3割は醗酵用の酸素スペース)

 

 3. 発酵誘導と温度管理

  • 初期温度:15〜20℃

  • 野生酵母発酵は立ち上がりが遅いので、最初の1〜2日は静置(攪拌しない)。

  • 表面に白い泡(発酵開始のサイン)が出たら、1日1回ゆるく櫂入れ。

  • 酵母が乗るまでの間に酢酸菌カビが入りやすいので、

    • 表面が乾かないように、果帽をジュースで湿らせる(1日2回くらい押し沈める)。

    • 室温が25℃以上の場合は発酵が暴走しやすいので、冷暗所に移動。

 

4. 発酵後の扱い(果皮を外すタイミング)

  • 活発に泡立ったあと沈静化(3〜5日後)したら、香りと味を確認。

  • 酸化臭(ツンとした酢酸、腐敗臭)が出る前に果皮をプレスして液体だけに

  • その後、果汁だけを小瓶に移し、できれば満タンにしてラップ密封+輪ゴム

    • この段階からは酸素遮断を徹底。

    • 熟成中に再発酵が起きそうなら、CO₂を抜く。

ステップ別仕込みプラン(8L瓶想定)

【Day 0:収穫直後】

  1. 除梗・破砕

    • 青い果梗が混ざると渋みや青臭が強く出ます。
      → できるだけ手で除梗し、粒を軽く潰す(半分つぶれる程度)。

  2. 容器準備

    • バケツや果実酒瓶をアルコールや熱湯で殺菌(カビ対策)。

  3. 酸化防止の軽処理

    • 亜硫酸を使わないので、破砕後すぐに冷暗所(10〜12℃)で一晩置くと、自然に酸化防止と浸漬抽出が進みます(冷浸法)。

 

【Day 1〜3:発酵誘導期(最も腐敗リスクが高い)】

  • 室温18℃は発酵に適温です。
    発酵が始まるまでの2〜3日が勝負どころです。

  1. 表面に白い泡や果皮の浮きが見えたら発酵開始の合図。
    → それまでは攪拌せず静置。
    → もし表面が乾きそうなら、果汁を少量すくって表面にかける

  2. 発酵が始まったら1日1〜2回、清潔な手かスプーンで果帽を軽く押し沈める

  3. 酵母膜やカビが浮かないようにする。もし表面に白い膜が出たらすぐに攪拌。

 

【Day 4〜7:主発酵期】

  • 発泡が強くなり、甘い香りからアルコール香に変わってきます。

  • 果帽を1日1〜2回押し沈め、全体を均一化。

  • 温度が20℃を超えないよう注意(18℃維持が理想)。

  • 発酵音(プチプチ)が弱まってきたら、糖分が減少しています。

 

【Day 7〜10:プレス(搾汁)タイミング】

  • 果帽が沈み、発泡が弱まり、液面がやや澄んできたらプレス

  • 手持ちのザルや布でOK。
    → 「香りがきれい」「腐敗臭なし」を確認してから。

  • 液体だけをガラス瓶やペットボトルに満タンに移し替え
    酸化防止のため、空間をできるだけ減らす

 

【Day 10以降:静置熟成】

  • 温度は10度程度の冷暗所で。状態によってはそれ以下で。
    できれば数日静置し、沈殿ができたら上澄みを移す(デブルバージュ)。

  • 亜硫酸を使わない場合は、酸素に触れないようラップ密封+輪ゴムなどで対応。

  • 比重が1.000以下なら即瓶詰も有効。

発酵途中で酢酸臭が出てきたら

冒頭の前提条件に、乾燥酵母は使わないと書きましたが、酢酸臭がでたきたら個人的には使うべきと思っています。

 

軽い酢酸ならまだ乾燥酵母を追加すれば復活の余地はあるからです。

ただし、そのまま放置すると数日後には以下のリスクが・・

 

  • 酢酸菌が本格的に糖を使い始める

  • 酢酸レベル上昇(VA)

  • 発酵立ち上がらずアルコールゼロなので、酵母が不利

  • 副梢果の青味がさらに際立つ

  • 最悪、仕込み全体が酢酸まみれになる(元に戻せない)

 

これが、自然派ワインの作り手で、お酢みたいなワインを作ってしまう醸造家が出てくる所以

 

それでも自然派を貫くのか、乾燥酵母を使ってリカバリを試みるのかは作り手の信念なのでしょうが、

お酢みたいなワインが、果たしてワインと言えるのかというのは、個人的には正直疑問。

 

そんなワインも好きな人がいるっていうのは、理解はしていますが。

乾燥酵母の立ち上げ

① 温水(35〜38°C)50mLに砂糖5g溶かす

 

② 乾燥酵母をそっと表面に撒いて放置(10〜15分)

混ぜない。酵母が水を吸ってふやけるまで待つ。

再活性に時間かかるので、このステップを省くと失敗する。

 

③ 軽く “沈めるように” だけ混ぜる(5秒)

ガチャガチャ混ぜると酵母の細胞膜が壊れやすい。

 

④ 仕込み中の果汁を 10mL → 20mL → 30mL と“3回に分けて”足す

これが最重要ポイント。

  • 酸度、SO₂残存などのストレスから守る

  • 温度ショックを避ける

  • 筋力ゼロの酵母を急に戦場へ入れないようにする

10分間隔くらいでOK。このステップをサボると、酵母が一気に弱り、発酵が立ち上がらない。

 

⑤ 香りが“パンの皮”っぽい香りになり、

表面がフツフツしてきたら“OKサイン”。これでスターター完成。

酵母投入方法

① 果帽を“浅くひと押しして”表面を濡らす

絶対に深く混ぜない。酸素が入りすぎる&果皮が酸化する。

 

② 作ったスターター全部を、果帽の「端っこ」からそっと流し込む

中央にドボンはNG。果帽を崩して酸化面積が増えるから。

 

③ 軽く1回だけ、浅く果帽を沈める

表面を濡らすだけでOK。スターターが均一に広がる。

 

④ 18〜22℃の部屋に置く(絶対これ必須)

基本的に低温だと酵母は動きが鈍る。
 酸高め × 酢酸微量の環境では温度が低い=酵母が負けるので危険。

夜〜明日午前くらいで、発酵が立ち上がる

 

⑤RB2投入後、最初の24時間の管理

  • CO₂が出始めるまで蓋は “軽く緩める” 圧が溜まっても問題ないように。
  • ピジャージュは浅く1回のみ (果帽を濡らすだけ)
  • 軽い酢酸臭なら1〜2日で明確に弱まる (CO₂の還元作用+酵母優勢化で改善)

Sequential Inoculation(シーケンシャル・イノキュレーション)

今回書いた、立ち上がりの段階では野生酵母でやって、後半は乾燥酵母を使う技法は、実は醸造のテクニックとして存在します。

 

有旅ワイナリーのメルロー2024も実はこのSequential Inoculation(シーケンシャル・イノキュレーション)という手法を使っています。

(※厳密にいうと、シーケンシャル・イノキュレーションは自然酵母か人口酵母かの選択ではなく、酵母のフェーズと代謝をデザインする技法のこと。例えば、コ・イノキュレーションという、ワイン酵母による醗酵と同時に乳酸菌発酵(MLF)を行う技法があるが、酵母発酵後に行うMLFも、広義的にはシーケンシャル・イノキュレーションとなり、海外ではシーケンシャルMLFとも呼ばれることもある。)

 

では、なぜこのような技法があるのでしょうか??

 

まずは、2つの酵母の特徴から説明したいと思います。

 

① 野生酵母(自然酵母)

・土地の個性(テロワール)を出す
・複雑味が増す
・香りの幅が広い
・成功すると唯一無二の香りに
・でも発酵速度が遅く、不安定
・酢酸、硫化臭、揮発酸などリスクも高い

② 選抜酵母(乾燥酵母)

・発酵スピードが安定し、止まらない
・酢酸リスク低い
・香りは安定・クリーン
・でも、野生酵母より“面白み”が薄れることがある

 

そこで生まれた技が・・

「前半だけ野生酵母で個性を出し、後半は選抜酵母で安全に発酵を終わらせる」

これが シーケンシャル・イノキュレーション

 

『テロワール+安全性+クリーンな仕上がりを全部両立させるための高度テクニックです』

 

野生酵母だけだと

  • 温度低下で止まる

  • 酢酸リスクが上がる

  • 小仕込みだと特に揮発酸が増えやすい

 

でもこの技法を使うことで、

  • 前半:野生酵母が土地の香り(ベリー、土、花)を出す

  • 後半:感想酵母が発酵を引き継いで、クリアに完走させる

 

このおかげで、長野市のテロワールをより表現できるワインとなるのです。

 

ワイン以外の事

本当は野生酵母乾燥酵母でどのようにワインの香りなどが変わるかも書いていきたかったのですが、かなり長くなってしまったので、今回はこのあたりで一旦やめておきます。

 

たぶん、来月もワイン系の作業はあまりないので、今回話せなかった酵母の違いや、『野生酵母だけでワインを作るには』の考察などの内容になると思います。

 

 

で、ぶどうの収穫も終わり、ワインの仕込みもひと段落ついた今、

僕が今の時期は何をしているのかというと・・

 

野沢菜の収穫を手伝っています。

協力隊も、ほぼ、あと1年で卒業ですが、その時にワイン以外の仕事もできるようになっていれば、万が一何かあってもつぶしが効くかなぁということです。

 

収獲しては5キロの束にして縛って、を繰り返して軽トラに積む。

そんな作業の繰り返しです。

 

これ、ぶどう栽培よりも体力を使います

ひたすらスクワットをしながら収穫をして、でこぼこして足場の悪い畑の中を5kgが10束くらい乗った一輪車で軽トラまで運んで載せる。

 

これを毎日やってる野沢菜農家さんは、本当に頭が下がる思いです。

 

 

 

あ、あと今月は長野市信州新町のワイナリー『ぶどうやぶ』さんの公式ホームページを作ったりしてました!

※篠ノ井信里のPRじゃなくてすみません・・・

 

 

基本スマホ用なので、PCで見るとかなり間延びしていますが、ご愛敬ということで・・

 

あと、できましたらこれを読んでくださっている皆様にお願いがあります!

お手元のスマホで、『ぶどうやぶ』と検索してみてください!

 

 

まだ新しいので、検索順位が自社ECサイトより下にあるのが問題なので、

検索してもらって、(2025年11月末段階で)上から5個目くらいにある

『ぶどうやぶ公式|長野市信州新町のワイナリー』ってかいてあるやつをクリックして読んでいただけたらありがたいです。

 

スマホで検索してここをクリックしていただけたら・・↑↑

それだけで、公式サイトがGoogleに認知されて検索順位があがるので。。。

 

なにとぞご協力をよろしくお願いいたしますm(__)m

 

あとは、『ぶどうやぶ』「のぼり」「ポスター」などのデザインもさせていただきました。

 

こちらはまだ公表していませんし、採用されるかもわからないので今はお見せできませんが、また正式に発表されたら公開するかもしれません。

 

会える場所

有旅ワイナリー/UTABI Winery

長野県長野市篠ノ井有旅字峠1189-1

電話:026-299-4120

メール:info@utabi-winery.co.jp

ホームページ:https://www.utabi-winery.co.jp/

ホームページ:リンクはこちら

Instagram:https://www.instagram.com/utabi_winery

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Instagram:https://www.instagram.com/yukke25

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