自然の中で働くということ
ご無沙汰しています、信更担当の梅野です。 農業は自然の雄大さ、食物が育っていく奇跡を目にすることができますが 自然災害などで受ける脅威も体験することになります。
先月の話になりますが、隣の地区の知り合いの圃場で雹被害があり、リンゴや桃に大きな損害が出ました。なかなか見れるものではないから見においで!と声を掛けてもらったので、次の日に早速見に行ってきました。
これから育てていこうという時期に
あまりにも切ない姿のりんごやネクタリン…
具体的には、雹でキズついて中身が見えてしまい売り物にならないというのと、中身が見えないちょっとしたキズでも、出荷までにそのキズが更に傷んでしまうので、普段は農薬を二週間に一回のところを、傷まないように毎週散布しなければならなくなり、時間も消毒の費用もかかってしまいます。
傷みで果物の単価は下がり、農薬の経費は倍に。
それならばいっその事、雹でキズついた実を全て切り落としてしまえばいいと思いきや、そうしてしまうと来年その木は花芽をつけなくなってしまい、結果的に来年の収穫量を劇的に減らしてしまうということです。
赤字になってでも来年の為に、キズのついた実を育て続けなくてはならないそうです。
雹被害の恐ろしさを初めて知りました。
この雹被害の現場から学ばさせていただいた事や考えた事。
技術員さんから聞いたのは、海外の雹の多い地域ではメッシュのネットで天井を覆って対策しているところがあるそうです。
自分達の圃場サイズで費用を計算すると…現実的ではない気がする…
りんごの師匠から聞いた話では、農業労災なる救済措置があるそうで、その条件は、地区ごとに1エリアとし、その1エリア全てが雹被害に遭わないと保険は降りないというもの。雹は局地的な被害が多く、同じ地区でも隣の畑は大丈夫ということもざらに!…あてにするのは得策ではない気がする…
雹被害の対策として、今すぐ取りかかれることは、1年間無収入でも持ち堪えられる貯金の確保、家庭菜園でプチ自給自足の生活を整えていくことだと考えました。
そして、傷物を商品化できる加工のノウハウ、アイディアを模索する必要も感じました。
こんな事を考える機会を下さった農家さんに感謝しています。
信更地区で栽培したりんごで作ったリンゴジュースを掲載いただきました。
こだわりは無添加で、品種ごとに作っているので、りんごをそのまま流し込んでいるような贅沢さを味わっていただけます。
このふるさと納税への商品登録は、登録作業をしていただく会社さん(今回は全農さんでお願いしました)から長野市に申請を出して、通過したら掲載へ進むという段階があり、掲載までに2ヶ月ほどかかりました。
晴れて先週掲載になったのですが…1週間で掲載終了に(笑)
というのも、5種類セットの登録商品の一つの品種が、そこまで沢山作っていたわけではなかったので、登録を待っている2ヶ月の間に売れて無くなってしまい、5種類揃わなくなった為です。
掲載のタイミング&数量を考えて、商品登録する必要があることを学びました。
塞翁が馬
次の記事がありません。