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ながのを彩る人たち

篠ノ井信里生活1年3か月目 2025年3月31日

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ご無沙汰しております。 篠ノ井信里地区の那須野です。 今月は暖かくなったり寒くなったりと、非常に気候に左右される月でした。 空気の澄んだ日は有旅のぶどう畑からは、山々に囲まれた善光寺平がよく見えます。

ぶどう畑でのこと

3月はいよいよ剪定が始まりました。

最初にしっかりと指導していただいた後、有旅の圃場の剪定は任せていただけることに。

 

有旅の圃場は、3年目の木なのでまだ細いですが、今年から収穫ができる予定です。

ぶどうの剪定は、成長した状態から7割ほど切るといわれているくらい大胆に切り落とします。

有旅ワイナリーは、フランスのシカバック(日本で言う農協みたいなとこ?)の理論を基準として選定をしていて、

3年目のぶどうの木は、成木へと成長する重要な段階にあり、結果母枝の選定が中心になります。

 

※この頁は私が習ったことをまとめ、自身の知識の復習の意味合いもあるため、細かいことがごちゃっと書いてあるので、専門的で?つまらないですがご注意ください。

 

剪定の具体的なステップ

 

1.前年の結果母枝を剪定する

2.すでに果実をつけた前年の結果母枝は、基部に「肩(épaule)」を残して剪定する。

完全に幹と同じ高さで切るのではなく、少しだけ残すことで樹液の流れを確保し、木の寿命を延ばす。

3.新しい結果母枝の選定

健康な1本の新梢(前年の成長した枝)を選び、8〜12芽程度を残して剪定する。

これは、翌年の果房をつける枝となるため、十分な芽を確保する。

シカバックの理論では、樹液の流れを妨げない位置にある枝を選ぶことが重要。

4.予備枝の選定

将来の結果母枝を生み出すために、幹の近くにある健康な短い枝を選ぶ。

2芽程度を残して剪定し、翌年の新しい結果母枝の基盤とする。

5.不要な枝の除去

弱い枝、内向きに伸びた枝、交差した枝を剪定し、樹形を整える。

樹液の流れを阻害する枝を適切に間引くことで、健康な成長を促す。

6.誘引

剪定をした後は、結果母枝を1番ワイヤーに巻き付けて完成。

信更地区の圃場。右が剪定前で左が剪定後

シカバック理論による剪定のポイント

・大きな切り口を避け、木の内部の導管を守る

→ 幹や太い枝を切りすぎず、徐々に形を作る。太い切り口は木の寿命を縮める要因に。

・「肩(épaule)」を残して剪定し、木の寿命を延ばす

→ 幹と完全に平らになるように剪定せず、短く残すことで樹液の流れを維持する。切ったところから枯れ込みが入るため、主幹に影響しないようにするため。

・枝の配置と樹液の流れを意識しながら剪定する

→ 木全体のバランスを考え、均等な成長を促す剪定を行う。複雑になれば樹液の流れも悪くなるので、できるだけシンプルな樹形に。

 

 

と、こんな感じでいろいろ考えながら剪定をするわけですが、単純作業ではなく、

木の状態を1本1本見極めながら切っていくため、なかなか頭を使う作業ではあります。

剪定のやり方ひとつで、今年のぶどうの出来や、これからの木の寿命まで左右されるので、神経を使う反面、やっていて一番楽しい作業でもあるかもしれません。

整然と選定された風景をみるとやり切った感が湧いてきます

千曲川ワインアカデミーでのこと

去年の4月から通っていたワインの学校、『千曲川ワインアカデミー』もいよいよ今年の3月で卒業となりました。

学校からは『わたしのワイナリー計画』というお題が出されて、

最後の卒業プレゼンもしました。

 

卒業プレゼンが終わった夜は、卒業パーティー。

講師の先生のお話も頂戴し、そのあとは同期のみんな、そして先生方と楽しく有意義な時間をすごしました。

正直自分の写真は恥ずかしくてあまり載せたくないのですが、玉村先生と撮っていただいた貴重な一枚なので・・

玉村豊男先生と。いい笑顔!笑

ワイナリー周りの事

6月中旬に、有旅ワイナリーのショップがオープン予定なので、

ワイナリー周りのウェルカムガーデンの整備をしました。

石灰と牛糞を混ぜこんで、種をまく。

6月にはイングリッシュガーデンみたいになってるといいなという希望。。。

有旅ワイナリーのシンボルツリーの『しなの木』

こちらも場所をうつして植え替え。

成長がかなり遅い木のようで、シンボルツリーなのになかなか大きくならないのですが、

20年後くらいには大木になる予定です。

20年後はどうしてるだろう・・

地域と自分の畑でのこと

・家の畑

3月後半は、いよいよ畑も稼働しはじめます。

ご近所の方がトラクターで耕してくれているところです。

 

いつも色々とお世話になっていまして、大変ありがたいです。

地域の方々には助けられてばかりの私ですが、

 

とりあえず、耕していただいたこの畑のスペースを無駄にせず、野菜をたくさん作ります!

そして、野菜を作り切れないスペースは花で楽しめる景観をつくれたらいいな。

・お米のすじまき(播種)

ご近所の方のお米のすじまき作業に参加させていただきました。

育苗箱に入った土に水をかけて種もみをまいて覆土をかけるという作業です。

 

 

機械化されているとはいえ、運ぶ作業や入れる作業は全て人力なのでなかなかの体力仕事でしたが、今まで知識としてしか持っていなかったことを体験できるのは、非常に楽しい時間でした。

2時間程度の短い時間なのに、日当と手作りのお弁当まで持たせていただき、私がそんな役に立ったのかも微妙なところですが、

なにはともあれ、信里生活、今日も楽しんでいます。

会える場所

有旅ワイナリー/UTABI Winery

長野県長野市篠ノ井有旅字峠1189-1

電話:026-299-4120

メール:info@utabi-winery.co.jp

ホームページ:https://www.utabi-winery.co.jp/

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Instagram:https://www.instagram.com/yukke25

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