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#20

小田切地区 地域おこし協力隊安西晋さん

愛知県出身
小田切地区 地域おこし協力隊 安西晋さん
長野でよかった! Anzai's Voice

20年前に転勤で滞在した時から、いつかは住みたいと思っていた長野。山があると落ち着きます。自然の中で気持ちのいい空気にふれて、自分のやりたいことに没頭できる時間は、何よりの幸せです。

Profile

愛知県出身。島根県の大学卒業後、農林水産省に就職。2016年に地域おこし協力隊員として、長野市小田切に赴任したことで、かねてから夢に描いていた長野暮らしを叶える。

移住までの道のり

1982学生時代には、寺山修司の影響でアングラ演劇に傾倒する
1986農林水産省に就職
2015長野移住を決めたことで、省庁を早期退職
2016地域おこし協力隊員として、小田切地区に移住

『銀座NAGANO』で知った地域おこし協力隊に募集

安西晋

長野市中西部の山間にある小田切(おたぎり)地区。雄大な自然が残され、傾斜に沿った田畑が並ぶ美しいこの里山で、地域おこし協力隊員を務めている安西晋(あんざい・すすむ)さん。島根県の大学を卒業後、農林水産省の職員として、転勤で日本各地を巡りました。20年ほど前には、転勤で長野に住んでいたこともあり、いずれは長野で暮らしてみたいと思っていたそう。そんな安西さんが移住を決意するきっかけとなったのは、首都圏と長野の情報をつなぐアンテナショップ『銀座NAGANO』で、地域おこし協力隊の募集を知ったことでした。「50歳を過ぎて、人生を見つめ直してみたら、長野に暮らして一人でも多くの人に喜んでもらえるようなことをしたいと思うようになったんです」。様々な国政に携わってきた安西さんは、地域に根を張り、地元の人たちと協働で地域づくりをしていくことに、使命感のようなものも感じていたと言います。その思いと夢に描いていた長野暮らしを叶えるために、地域おこし協力隊員として小田切地区に移住することとなりました。

地元の方たちとの関係づくりを丁寧に

安西晋

2016年の1月に小田切地区に移住を果たした安西さん。まず丁寧に心がけたのは、地域の人たちとの関係づくりだったと言います。「地元の方たちに敬意を払って、まずはトイレ掃除を率先して。そんな気持ちを大切にしてきました」。そして、涼しくて湿度の少ない小田切地区の気候を考え、ヨーロッパ最古のハーブと言われる「エルダーフラワー」の植栽をはじめます。「白い花を咲かせる『エルダーフラワー』が彩る美しい里山にできたらいいなと思ったんです」。2016年から約2年の間に、120本ほどを植え、今では地域の方から「自宅に植えるために譲ってほしい」と声をかけられることもあるそう。

小田切の未来に花を咲かせる

安西晋

「エルダーフラワー」は生命力があり、民家の庭や街路で花を咲かせ、ヨーロッパでは馴染みのある植物であるそう。ヨーロッパでは古くから民間薬としても風邪予防や美容効果が期待され、コーディアル(成分を抽出した液体)は飲用されています。日本ではまだ珍しい植物であることに注目した安西さんは、池田町のハーブセンターと連携を図り、商品化を進めています。さらに、小田切にある『長野市青少年錬成センター』には、合宿や学校の野外活動で子どもたちが訪れるため、子どもたちと『エルダーフラワー』の植え付けを行いました。「いつか彼らが小田切のことを思い出して、また訪ねに来てくれるようになったら嬉しいですよね。この美しい自然が広がる小田切に、花を残していきたい」。地域おこし協力隊としての任期を終えても、エルダーフラワーの植栽を続けるという安西さん。若里にある『長野翔和学園』の協力も得て、若者といっしょにエルダーフラワーの事業を進めていくこととなりました。地域に蒔いた種は、未来に美しい花を咲かせることでしょう。



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