長野市役所　スポーツ課永岡保彦さん

永岡さんは東京都の出身。東京の大学に進学し、最初に就職した会社も東京でした。昔からゲームやオモチャが好きだったことからオモチャやゲームを扱う専門商社に就職、営業として働き始めます。

大手企業を相手に日々営業として活躍していく中、なんとなく将来は移住して田舎に住みたいなという気持ちがあったといいます。28歳の時に結婚。奥様のご実家がある千葉に引っ越しますが、奥様も田舎で暮らしたいという気持ちがあったため、徐々に移住することを2人で考えるようになります。

移住すると決めたとき最も気になったことが仕事のこと。当時、1歳のお子さんと奥様のお腹には2人目お子さんがいました。そのため、安定的な収入が得られる仕事に就くことが第一優先でした。どんな仕事があるのか考えたとき、思い浮かんだのが公務員。1人目のお子さんが生まれた時に、市役所に何回か行く機会があり、そのときに「こういうお仕事もいいよな」と感じていたといいます。

すぐに公務員ガイドで調べ、条件に該当したのが長野市でした。永岡さんと奥様の当初の移住候補は「海があって暖かいところ」だったと言いますが、山の近くも空気がきれいでいいかもと思い、長野市役所の中途採用試験を受けることとなります。試験は見事合格し、2018年の3月、12年間勤めた会社を退職。家族全員で長野に移り住むこととなります。

市役所では文化スポーツ振興部のスポーツ課に配属されます。長野市内で行われるスポーツイベントの企画運営、それらに関わる庶務や現場作業、スポーツ課にきた市民の窓口受付対応などが主なお仕事。以前は法人営業だったため、特定の人としか接することがありませんでしたが、現在の職場では、イベントで参加者と触れ合ったり、窓口で市民の方とお話したりすることがとても新鮮に感じているそうです。

長年野球をやってきて、スポーツ全般が好きだったこともあり、長野オリンピックのレガシーが残る長野市のスポーツに関われることやイベントで会場を駆け回ることは楽しく、やりがいがあると話します。また、スポーツ課には幅広い年齢層の職員が20人程在籍しています。「いつも活気があり、雰囲気も和気あいあいとしているところも仕事を楽しくできる理由の一つ」とのこと。現在はまだ、先輩のサポート役をすることが多いそうですが、いずれはさまざまなスポーツイベントのマネジメントをできるようになり、また新たなスポーツイベントも提案していきたいそうです。

長野にはほとんど知り合いがいなく、長野市は移住するタイミングで初めて訪れた街です。休日はもっと長野を知るためにドライブでいろんな所を周っていると言います。

そこで感じたのがやはり自然との距離が近いということ。20～30分車を走らせれば、山や緑あふれる自然に触れることができますし、車を1時間程走らせれば、海にたどり着きます。また長野市は、普段の生活を送るのに不便がない一方、産地が近いので新鮮な野菜も簡単に手に入れることができます。

地元のスーパーに行ったとき、新鮮な野菜がスーパーでも手に入ることに感動し、買い物に行くことも日常の楽しみのひとつだとか。自然が身近に感じられるのに、便利な暮らしができるという街のサイズ感も、バランスがよいと話します。

子どもたちが大きくなったら、家族で地元の花火大会やお祭りに参加したり、冬はウィンタースポーツにも挑戦したいといいます。3年後の善光寺御開帳も今から楽しみにしているそうです。

現在は中心市街地に居を構えていますが、「もっと自然が多い場所に暮らすのもいいかも」と話す永岡さん。長野に移住してきたことで、自然の中での暮らしにも興味が湧いてきたようです。