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BRAND X Collaboration

メインビジュアル

BRAND X Collaboration

堀込俊樹さん・小嶋健太さん

一般社団法人 長野市開発公社

長野市の「都市ブランドデザイン」を活用!コラボグッズで、自社も長野市も一緒に盛り上げていく。

「都市ブランド」とは、都市そのものの魅力や価値を高め、市内外から「行ってみたい」「住んでみたい」「住み続けたい」といった“信頼や好感”を得られるような良質な都市イメージのこと。そのイメージを市内外に広く周知し、浸透させていくために活用されるのが、都市ブランドを視覚的に表現した「都市ブランドデザイン」です。 長野市では2023年11月にこのデザインが完成しました。規定の範囲内であれば誰でも使うことができるので、市内の企業・団体を中心に続々とコラボ商品が制作されているのだとか。今回は「一般社団法人長野市開発公社」さんが制作したコラボ商品をご紹介します。

文・写真 碓井 綾乃(株式会社ビー・クス)

長野市民との対話を通して浮かび上がった「5つの価値」

長野市は、未来に向けて「選ばれる都市」となることを目指して、2022年から「長野市ならではの価値-都市ブランド」の創出に取り組んできました。

その価値について長野市民と対話を進める中で、浮かび上がってきたのが「自然との調和」、「人の営みへの敬意」、「良質なアクセス」といった3つの不変的な価値。そしてこの3つが土台にある長野市は、「誰もが自分らしく自然体で生きられる」、「安心して挑戦ができる」まちであると整理し、この5つの要素を「都市ブランド」として確立しました。

完成した「都市ブランドデザイン」は、メッセージ(タグライン)とビジュアル(背景)で構成され、“長野市らしさ”が表現されています。

長野市 都市ブランド
長野市の魅力と価値を集約した『5つの要素』を長野市の風景を想像させる『色』で表現。
柔らかな曲線は、自分らしい生き方・暮らし方の可能性の広がりも表している(長野市HPより引用)

この都市ブランドデザインをいち早く活用し、3つのコラボ商品を制作したのが一般社団法人長野市開発公社。長野市の地域開発をはじめ、動物園や温泉施設等の公共施設の管理・運営など市内で幅広い事業を手掛けており、長野市とも深い関わりがあります。

長野市開発公社の取り組みや取扱い商材をより多くの人に周知したい

同法人が経営する「千曲川リバーフロントスポーツガーデン」は、サッカーグラウンド管理やプロサッカーチーム「AC長野パルセイロ」のグッズ販売を行っています。
「パルセイロサポーターだけでなく、より多くの人に弊社の取り組みや弊社が扱っているEC商材を展開し広めたいという思いがあり、長野市の都市ブランドデザインロゴを活用できないかと考えたんです」

そう語るのは、AC長野パルセイロのグッズ開発を担当する堀込俊樹さん。
「まずは長野市の職員の皆さんに身につけてもらうことが、商材のPRにつながる」と考えた堀込さんは、同チームのユニフォームサプライヤーである「PENALTY(ペナルティ)」をアピールでき、かつ公務で使用しやすいポロシャツとトートバックで、都市ブランドデザインとのコラボ商品を制作することに。

「普段制作している『サポーター向け』グッズと違い、今回は『長野市の職員向け』グッズだったので、どんな需要があってどんなデザインがウケるのか、一から検討する必要がありました。新たな挑戦でしたが、『ロゴが目を引くデザイン』『公務での着用のしやすさ』を意識して、制作を進めました」

公務で着用するユニフォームの選択肢の一つになれば

2024年4月から約1カ月半かけて、市の担当者とデザインイメージのすり合わせを行い、商品が完成したのは6月中旬。市役所内で受注生産期間を設け注文を受け付けたところ、初回はポロシャツ49枚、トートバック29枚の申し込みがありました。それからも追加注文を頼まれたり、市議会議員の方にも着用してもらったり、公務用ユニフォームの選択肢の一つとして、職員の方に身につけてもらえているそうです。

公務で使用しやすいシンプルなデザインながらも、都市ブランドデザインロゴが目を引くポロシャツとトートバック。ポロシャツはブラック・ホワイト・グレー・ネイビーの4色展開。
公務で使用しやすいシンプルなデザインながらも、都市ブランドデザインロゴが目を引くポロシャツとトートバック。ポロシャツはブラック・ホワイト・グレー・ネイビーの4色展開。

「今後は自社のECサイトを活用して、一般の方向けにも販売していきたい。そしてこれからもリバーフロントの取り組みや弊社のEC商材をより多くの人へ広めていくために、ほかの商材でも都市ブランドデザインロゴを活用できたらうれしいです」と堀込さんは今後について語りました。

「長野の命水」を観光客の方に飲んでもらいたい

長野市開発公社では、長野市の豊かな自然と生活環境をPRするために、同市の地下水をペットボトル飲料水として製造・販売しています。その名も「長野の命水」。

この水は通常パッケージとは別に、茶臼山動物園の動物たちがデザインされたオリジナルパッケージがあり、今回はこのデザイン変更に伴い、都市ブランドデザインを採用したそうです。

「動物園や公社をPRする狙いはもちろんありますが、純粋に長野市のおいしい水を多くの観光客の方に飲んでもらいたいと思っていたんです。長野市を象徴する『都市ブランドデザインロゴ』を取り入れたことで、お土産としても多くの方に手に取ってもらえることを期待しています」
担当の小嶋さんは、より長野を知ってもらい、長野市そのものを盛り上げることにもつながればと話します。

都市ブランドデザインで彩りをプラス

今回のパッケージは、長野市茶臼山動物園のレッサーパンダと城山動物園のカリフォルニアアシカなど、動物園の人気者の画像をメインに。

「動物たちの可愛らしさ、さわやかな水のイメージと5色の都市ブランドデザインをどう組み合わせるか。社内でたくさん話し合いを重ねて、デザインをつめました」

そうして、試行錯誤を重ねて出来上がったパッケージがこちら!

長野の命水
清涼感が溢れる水色のパッケージに都市ブランドデザインが差し色になり、キュートな動物の画像が相まって、POPで可愛らしい印象に。
長野の命水
パッケージ裏面には城山動物園の人気者カリフォルニアアシカのドレミも。

2024年9月から動物園の売店や長野市開発公社関連施設で販売をスタート

売れ行きも好調で、売店スタッフからは「手に取る方が増えた」とうれしい声も聞こえているそうです。

「パッケージに彩りを入れてもらい、特別感がより増したと思います。さらに販売場所を増やして、多くの方に手に取っていただきたいです」
小嶋さんは完成した商品を手に取り、満足した表情で話しました。

長野市開発公社のように自社商品と都市ブランドデザインを掛け合わせた商品を販売する取り組みは、その存在を市内外に広めることにつながります。そしてデザインそのものが「長野市の象徴」として定着することで、長野市の魅力や価値がどんどん高まり、都市ブランドがより一層確固たるものになっていくでしょう。