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ナガラボはながのシティプロモーションの一環です

No.394

本山

聖子さん

ヘアサロン『kanade』

「ミラノで感じた、大好きな長野のすべて」

文・写真 小林 隆史

「将来を悩んでいた高校時代、美容室でたまたま手にした雑誌。そこで目にしたのが、海外のファッションコレクションでした。
衝撃を受けた私は、“いつの日か、世界の舞台で活躍したい”と憧れを抱き、ファッションデザインの道か、美容師の道かを迷い、紆余曲折を経て、美容師の道を進むことに。
 
高校卒業後は、長野理容美容専門学校の通信課程へ通いながら、昼はアシスタントとして働き、睡眠時間が一日2時間なんて日々も。そして、スタイリストデビューを果たしてからも、常に上を目指して、現場に立ち続けました。
 
そんなある時。偶然にも、ミラノでスタイリストとして働くチャンスに恵まれた私は、海外へ渡ることになったのです。夢に見た、憧れの海外。古い街並み、ファッションセンス、外国人の感性……。本場の空気に触れられた貴重な時間でした。
 
しかし、そこで改めて気づいたことは、“今の自分があるのは、長野で美容師を続けてきたからこそ。これからは、長野の人たちへ恩返しがしたい” ということだったのです……」

 
ーーー 2017年9月。長野市上松、旧SBC通り沿いにオープンしたヘアサロン『kanade』。この場所を営むのは、本山聖子さん。
 
長野、ロンドン、ミラノで美容師の経験を積み、新たなスタートを長野で切るに至った経緯には、長野に対する深い思いがありました。

築50年の古民家を改修したヘアサロン『kanade』。グレーと木の色合いが印象的で、華美な意匠のないシンプルな佇まい

美容師を辞めようと思った20代の私に、新たなきっかけをくれた上司の存在

 
高校卒業後、美容専門学校の通信課程へ通い、昼は市内のヘアサロンでアシスタントを務めていたそうですが、当時を振り返ると、どんなことを思いますか?
 
「当時は、朝の4時まで練習、早朝7時には出社なんて日も多く、厳しい下積み時代でした。だけど、あの頃はそれが当たり前でしたから、同期の仲間と支え合いながら、みんなで一心不乱に頑張ってました。
しかし、スタイリストデビューを果たしてから数年後、私は一度、美容師の世界を離れることにしたんです」
 
 
それはなぜだったのですか?
 
「自分でもよくわからなかったけれど、続けるのが苦しくなった時期で。一年間くらい別の仕事をしていました。
そんなある日。『新しいお店を立ち上げるから、もう一度、美容師をやってみないか?』と、アシスタント時代からの上司に声をかけられたんです。
 
アシスタント1年目の頃から、『お前の思うようにやってみろ』と、色々な場面で私に挑戦させてくれた人。私はこの上司の存在に救われて、もう一度、美容の世界に飛び込んでみようと思い直したんです」

ミラノで感じた、長野への感謝

 
上司が立ち上げた、新たなヘアサロンに入り、長野市で美容師を続けてきた本山さん。イギリスやイタリアでも、修業を積んできたそうですが、そこにはどんなきっかけがあったんですか?
 
「27歳の頃、カットの技術を磨きたくて、イギリスの『ヴィダルサスーン コンプリヘンシブコース』で、3ヶ月間の留学をしました。そして帰国後も、上司の下で美容師を続けながら、メイクの技術を高めたいと思い、東京のメイクの学校へ。
 
そこで、新たな転機が訪れました。偶然にも、その学校で出会った人に、『ミラノで美容室を開くから、来ないか?』と誘われたんです。
これには、かなり迷いました。上司への恩、海外でさらに腕と感覚を磨きたいと思う気持ち……。考えに考えた結果、『やらなかったら、後悔する』という本心と向き合って、31歳の時、ミラノで挑戦することを決めました」
 
 
そして2年間をミラノで。美容師として、どんな刺激を受けましたか?
 
「建築、音楽、アート、ファッション、すべてにおいて、プロフェッショナルとして高い美意識をもっているミラノの空気感に刺激を受けましたね。それから、現地のファッション関係の人たちや、ミラノで活躍する日本人の髪を切らせてもらう機会にも恵まれて、大きな自信につながりました。
 
しかし実は、一番大きな収穫となったのは、『自分が美容師としてここまでやってこれたのは、長野で出会った人たちのおかげだ』と気づけたことだったんです。私がやりたいことは、長野で美容師をやって、これまで私を支えてきてくれた人たちへ恩返しをすることなんじゃないのか? という気持ちが、芽生えはじめたんです」

「ミラノの建築やファッションに感じたのは、古き良きものに新しいエッセンスを加え、大切に受け継ぐという美意識でした」と話す本山さんは、その感性をこの建物にも感じたそう。 実はこの場所は、もともと美容室を開くために建てられた一軒家だったそうで、「偶然が重なり、この古民家で美容室を開けたことに、不思議な縁を感じています」と語る。 古い古民家に新たなエッセンスを加えるために、セット面だけではなく、物販のスペースを設け、人の行き来が生まれる空間にすることを設計士と考案。オープンまでの5ヶ月の間には、自らも改修作業に参加し、この建物を使う心構えを整えたそう

店内の一角は、『kanade LIFE』として、本山さん自身が、海外で直接買い付けをしたヴィンテージのアクセサリーなどを販売

ヘアサロン『kanade』に込めた思い

 
ミラノに渡り、俯瞰して長野を見つめ直した時、改めて気づいた「大好きな長野のすべて」。出会った人、育ってきた環境に対する感謝の気持ちを込めてオープンさせたヘアサロン『kanade』では、これからどんなことを目指していきますか?
 
「まずもっとも重要なのが、ヘアスタイル。ヘアスタイルは、その人の印象を大きく左右するものであり、その人の気分を大きく変えるものです。だからこそ、髪を切ってお金を頂くことだけで終わるのではなく、髪を切ったことで変わっていく、一人ひとりの希望や理想の姿と、きちんと向き合いたいと思っています。
 
私は、お客様のことを、“サービスを提供する相手” に止まらず、“大切な人”だと思っていて、一人ひとりの気持ちに寄り添いながら、叶えたいライフスタイルや将来像も含めて、”なりたい自分”をいっしょに創造していきたいんです。

この思いを実直にカタチにしていくことが、長野で美容師を続ける意味であり、結果的に長野への恩返しになったらいいなと思います。
 
そしていつの日か、海外コレクションのクリエイティブチームでスタイリストをやり、長野の誇りを世界に向けて発信していく存在になることも、夢に描いています(笑)」

長野で、美容師として生きていく。その思いは、自店のホームページに綴られた言葉からも感じられます。
 
「明日はどんな風が吹くだろう
10年後どんな自分でいるだろう
その希望に寄り添い
あなたらしさを奏でたい」
 
ぜひ一度、『kanade』へ足を運んでみては。

(2018/03/29掲載)

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会える場所 『kanade』
長野市上松4-5-5 (P2台あり)
電話 026-219-2235
ホームページ http://kanade-salon.com
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