h1タイトル

わくわく・共感できる長野の元気情報を配信します!

ナガラボはながのシティプロモーションの一環です

No.046

久保

孝太さん

信州大学ヒッチハイク部乗り込み隊 部長

乗車券はスマイル!
笑顔で乗り継ぐエキサイティングな旅!

文・写真 Yuuki Niitsu

大学時代、ビーチバレー、バレーボール、サッカー、スノーボード、サーフィン、お笑い研究会、バンドと多岐にわたりサークル活動に参加していた編集部・新津。
授業、ゼミ、恋よりもサークル!というくらいサークルに全魂を注いでいました。

大学生にとってのサークルは受験勉強から解放された直後の、”オアシス”と言ってもいいのではないでしょうか。
今日ご紹介するのは、砂漠で見つけたオアシスよりも、衝撃を受けるかもしれません!
それが、「信州大学  ヒッチハイク部  乗り込み隊!」です。

「ひたすら笑顔ですね!」

ヒッハイクのコツをこう説明してくれたのは、部長の久保孝太さんです。
ヒッチハイクとは、通りすがりの自動車に乗せてもらって続ける旅のことです。
今年で20年目を迎えるという信州大学ヒッチハイク部乗り込み隊。現在、部員は約80人在籍しています。

「サイクリング部の初代隊長が、旅の途中で乗っていた原動機付自転車が壊れてしまい、その時コテコテの九州男児のドライバーさんに乗せてもらったのがきっかけで、ヒッチハイク部を作ったみたいです」

設立の経緯を教えてくれた部長の久保さんは、「ヒッチハイクの申し子」かと思わせるほどのスマイルが似合う青年です。そんな彼も、入部のきっかけは自身の内気な性格を直したかったからだそうです。内気な性格を克服するためにヒッチハイク部に入るとは、その時点で度胸があるなと感じます。

現在、ヒッチハイク部では個人戦と団体戦があり、団体戦にはルールがあります。
①女子は必ず、男子と組む(2人1組)
②連絡は必ず徹底する
③車内では寝ない、飲食はしない、携帯をいじらない

今まで無事故、無事件で20年間活動を出来てきたのも、こうしたルールを遵守してきたからだと久保さんは言います。

この日は新一年生も参加。松本から草津までヒッチハイクで向かう

「一番ヒッチが成功しやすいのは北海道。逆に難しいのは関西ですね」
北海道は道が広い、そして旅人が多いため、ほとんどの人が乗せてくれるといいます。
乗せてくれた相手が「今日はヒッチハイカーを乗せるの5人目だよ」ということもあるそうです。

「北海道では、車をとめる事には成功はしたんですが、乗る前に車にイスを乗せるのを手伝っていたら、自分らが乗るスペースがなくなってしまい、結局乗れなかったこともありますね(笑)」
何が起こるかわからないのもまた、ヒッチハイクの醍醐味だと話す久保さん。

また気になる車内での会話はどんなことを話しているのかというと
「まずは、自己紹介をしますね。それから、ドライバーさんの目的地や出身地を聞いて会話を膨らませていきます。とにかく無言にならないように気を遣っています」

旅で体にも疲労がたまる中、やっとのことでつかまえた車中では眠気にも誘われる状況のはず。
そんな睡魔と戦いながらも必死で車内を盛り上げる彼らの姿を想像すると、芸人時代に大雪の中、ライブに来てくれた、たった5人のお客さんの前で冷笑いの中、喋り倒した自分自身の姿が重なります。

取材に同席してくれた同部員の牧野拓さんに、初ヒッチハイクの話を聞きました。

「高校生の時、テニス部だったんですけど、学校が山の麓、コートが山の上にあったので、バスで20分くらいの距離なんです。ある日、練習後に最終バスに乗り遅れてしまって、学校まで歩いたらシャレにならないということで、たまたま通りがかった車を止めて事情を話して乗せてもらったんですよ。それが、初ヒッチですね」

さぁ、始まりました。こちらは、ベテランの二人組。男女のほうが乗せてもらえる確率が高いという

入部する以前に、ヒッチハイクを経験していたという牧野さん。ヒ入部以降も、団体戦のほかに個人戦でもヒッチハイクをするなど、満喫しているようです。

しかし、たまに珍経験もあるそうです。
「乗せてくれた相手が、宗教家で『君は肺に穴が開いているから除霊してあげる』と言われ、事務所で30分くらい除霊してもらったことはありますね。あっでも、そのあとちゃんと目的地に送ってくれましたよ(笑)」
おかげで肺活量も上がった(?)という牧野さん。ヒッチハイク部にはメンタル面を鍛える要素が多々あると感じました。

毎年11月には、2人1組でヒッチハイクしながらその土地の食材を買ってきて、ゴールの信州大学に戻ったら、各々の食材を持ち寄って鍋をする「鍋ヒッチ」なるユニークなイベントもやっているそうです。
聞いているだけでも、入部届を提出したい気持ちになりました。

最後にヒッチハイクの一番大変な部分を聞いたところ
「基本的には野宿してヒッチハイクするので女子は大変な時もありますね。親に反対される子もいたりしますよ。だって、子供に『今、私ヒッチハイク部に入っているんだ』って言われたら、びっくりしますもんね。でも、今しかできないことですから、胸を張って活動しますよ」

止まってくれた車に交渉中!さて結果は...?

こう話す久保さんからは、もはや内気な部分は微塵も感じませんでした。
終始、場を和ませてくれた久保スマイル。
彼の笑顔を見せられたら、どんなドライバーも目的地へ送ってやろうと思うに違いありません。
別れ際、「何か告知などありますか?」と聞いたところ

「今まで乗せてくれた方へありがとうございます!と伝えてください」

と答える久保さん。彼からは笑顔と感謝の気持ちが溢れ出ていました。

彼らがヒッチハイクをすることで、この笑顔と感謝が日本中に広がることを期待したいと思います。

さすがはベテランコンビ!開始早々10分でゲット!行ってらっしゃ~い

男子二人はなかなか止まってくれないという。頑張れ!

(2014/07/07掲載)

人気投稿

  1. 高野洋一さん うどん たかの店主...
  2. くろやなぎてっぺいさん 映像作家、プランナー...
  3. 秋庭将之さん VECTOR GLIDE(ヴェクターグライド)CEO・代...
  4. 三井昭さん・好子さん 三井昭商店...
  5. 伊藤誠さん、志保さん フィンランドヴィンテージ雑貨と自家焙煎コーヒー「...
会える場所 信州大学工学部
〒380-8553 長野県長野市若里4-17-1
電話
長野市人物図鑑
食の達人 ながののプロフェッショナル 旬な人 魅せる人 まちをつくる・つなぐ人 人物図鑑特集
マイ・フェイバリット・ナガノ
場所 イベント モノ グループ・会社
ナガラボムービー

 
特集一覧ページ