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ナガラボはながのシティプロモーションの一環です

No.136

中島

有二郎さん

ギタリスト

善光寺門前生まれの
カナダを代表するブラジリアンギタリスト

文・写真 Takashi Anzai

プロになる人はあまり考えない

2012年、2013年と2年連続、カナダのソロギターの祭典でブラジルギター代表に選ばれステージに立った、長野市出身のギタリスト中島有二郎さん。2014年10月末から2週間にわたり、出身地である長野市を皮切りに、東京、京都など全国9都市で来日公演を行いました。15日間の日本滞在中、こなしたライブの回数はなんと13回。

その間、日本を代表するパーカッショニスト・石川智さんら、中島さんが以前からセッションしたいと思っていたミュージシャンとも共演を果たしました。

「音楽的に同じことを考えている人がいて、インターネットで動画を見て、この人と絶対に一緒にやりたいと思えたら、何とか連絡先を探して、何とか連絡して、一緒に演奏するところまでこぎつけてしまいますね」

中島さんはそう話し、笑います。

音楽だけで生活できるようになったのは、ここ数年。「いま幸せです」と言い切る中島さんは、プロミュージシャンを目指して走ってきた人生についてこう語ります。

「何の疑いもなく、なれるとは思っていましたね。僕の周りで言うと、プロになっている人ってあんまり考えていない(笑)。『なれるかどうか』なんて考える人は多分なれない。プロになる人は、なるもんだと思って、勝手になっちゃうんですよ」

10月28日長野市のLibertyで開かれたツアー初日のライブ。旧友らも集まり、和やかな雰囲気に包まれた

ビートルズからジェフ・ベックへ

中島さんは善光寺門前町の生まれ。
クラシック音楽好きの父の影響で、兄と妹は幼いころからピアノを習っていましたが、中島さんだけは、兄と同じことをしたくないという反発心から音楽とは無縁の幼少期を送ります。

音楽にのめり込むようになったのは中学時代。友人と行った、ビートルズのフィルムコンサートがきっかけでした。

「映画館の中にお客さん5人くらいしかいなかったことまで、今でもよく覚えていますね。ライブの映像が流れているだけなんですけど、それが衝撃的で、レコードを買いあさるようになりました」

即刻、友人とバンドを組むことを約束し、ギターを買いました。他の楽器はなぜか考えなかったそうです。教本を頼りに独学で練習を重ねました。

高校時代は来日公演を見たジェフ・ベックに傾倒し、ロック・インストにはまります。

「当時の発表の場なんて学園祭くらいしかなかった。僕のロック・インストなんてだれも興味ないから、ハードロックバンドで『全部言われた曲を弾くから、1曲だけ僕の好きな曲を弾かせてくれ』とお願いして、1曲弾きたいがために、残りを練習するような感じでしたね」

大学は建築学科を選びましたが、そこには由緒正しい音楽部がありました。そこで、どんどん音楽にのめり込んでいき、プロを目指すようになります。

9月に開かれた「Brazil Festival」ではLiam MacDonald、Celia Enestromと共演した

ジャズからボサノバへ、そしてカナダに渡る

就職をせずに、指揮者の大森久雄さんの付き人となり、本物の音楽の世界に触れた中島さん。プロとの歴然とした技術の差を感じ、ジャズギタリスト高嶋宏さんに師事、レッスンを受けながら、そこで紹介してもらったキャバレーでジャズを演奏するようになります。音楽的にはここが一つの転機ですが、中島さんの本意ではなかったそうです。

「ジャズをよく聴いていたわけではないし、好きだったというよりは、弾けないことが嫌で、克服したかったんですね」

キャバレーでのバンドメンバーはジャズ全盛期の生き残り。要求も厳しかったものの、200曲近くを暗譜して演奏するという音楽生活に鍛えられたといいます。その頃、ボサノバと出会います。

「ジャズはある程度好きになっていって、お金にもなるんですけど、自分に合っていないような気がしていました。その頃、息抜きのような感じでボサノバをやってみたら、断然こっちの方が楽しいなと思いました。それでブラジル音楽に傾倒していったんです」

30歳ごろまで東京で音楽活動を続けていた中島さんですが、他のアルバイトなしでは生活できませんでした。その頃、親の勧めもあって長野市へ戻ることにします。そこで運命的な出会いが待っていました。

ある日、ジャズ・バー「Groovy」で演奏していた中島さん。ブラジル音楽に興味があるという外国人女性に話しかけられます。音楽の話で意気投合した2人はボサノババンドを組みます。その女性がのちの妻となる、セーラさんでした。

中島さんは、セーラさんの帰国と同時に、妻の故郷であるカナダへ渡ります。

今回の日本ツアーでは1部がソロ、2部がセッションという構成も多かった

毎年1回、1ケ月間の日本ツアーを目標に

カナダに渡った当初、英語をそれほど話せなかった中島さん。美術館前の広場で路上演奏を始めます。

「ほとんどお金にはならないんですけど、ほしかったのは情報なんです。演奏していると、音楽に関係のある人が話しかけてくれて。それで、紹介してもらったのが、ルーマニアから来たジャズ・バイオリニスト。その人のバンドのサブメンバーみたいな感じになって、ちょっと弾かせてもらいながら、そこからどんどんコネクションが広がっていったんです」

当初、魚の配達やガーデニングなどの仕事をしながら音楽活動をしていましたが、次第に演奏の仕事が増え、講師の仕事も含めると、ギター以外のアルバイトをせずに生活できるようになりました。

2012年、2013年にはカナダのソロギターの祭典「ウェスト・コースト・ギター・フェスティバル」のブラジルギター代表に選ばれ、その演奏に対する評価は年々、上がってきています。2014年9月にはLiam MacDonaldとのDUOアルバムを発売しました。

カナダでも活動の場を全土へと広げたいと考えている

中島さんは今後、日本での活動を広げていきたいと考えていますが、その理由は飾らない人柄を表しています。

「今までは実家に来るだけだったんですけど、飛行機代が高いんですよ。じゃあ日本に来たらツアーを回って稼ごうと。日本人だし、日本で弾きたいというのもあるけど、それは理由としては2番目ですね(笑)」

約1ヶ月の日本ツアーを毎年1回行うことを目標に掲げている中島さん。カナダでの活動も含めて、今後の活躍が楽しみです。

(2014/11/17掲載)

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