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ナガラボはながのシティプロモーションの一環です

No.76

保科温泉

ナガラボ編集部のマイフェイバリット

湯量は毎分1000リットル!人気温泉の裏側に密着

文・写真 前田ゆかり

保科温泉は、長野市内にある貴重な源泉かけ流し(加温あり)の温泉。
長野市街から菅平高原へ行く途中の県道43号線沿い、山里に囲まれた静かな標高520メートルの高台にあります。
 
まずは、施設全体を統括する佐伯政一さんに保科温泉の概要をお伺いしました。
 
昭和32年、保科村で灌漑用水の水源を求め、現在のこの保科温泉の位置でボーリングし、約120メートル掘ったところ、32度の温泉が噴出したのが始まりとのこと。
 
国民宿舎として運営されていたが、平成22年に閉館。その後は公設民営の日帰り入浴施設に。
 
古くからの自然湧出でもなく、温泉を掘り当てようと地下深くまでボーリングしたのでもないというのが珍しい。
 
そしてその湯量は毎分1000リットル!
それをこの施設(老人憩いの家も含む)一軒のみで使用しているのだから、このうえなく贅沢ですね。

井戸を見せてくれる佐伯さん。

源泉の井戸は、施設の建物の庭先にありました。豊富な源泉は、館内の浴槽だけでは使用しきれず、そのまま流されてしまう分も。

さて、お風呂です。
内湯が男女1か所ずつ。露天風呂はありません。
広いお風呂と普通のお風呂、日替わりで男女が交替。
いや、普通のお風呂でも十分広い。
 
そして、必見なのは浴槽全体から流れていくかけ流しの湯。ここまで大胆なかけ流し具合のお風呂は大変貴重なもの。
お湯に沈んでみれば、まるで海に浸かっているかのよう。

硫酸塩泉が主成分で、無色透明。まろやかな肌あたりで、よく温まります。
 
ここまでぜいたくなお風呂があれば、露天はいらない!
そんな気分にさせてくれる、気持ち良いお風呂でした。
 
 
さて、そんな保科温泉のお湯ですが、源泉の温度は約31度。入浴に適した温度まで温める必要があります。
 
そこで、通常のボイラーに加え、約6年前から導入されたのが「木質バイオマスボイラー」
 
木質バイオマスボイラーって、どんなものなのでしょうか。
 
今回、その謎を解くべく、長野市環境部環境保全温暖化対策課の新井雄太郎さんに、ボイラーの実物を見ながらお話を伺いました。

とうとうと、よどみなく話してくださる新井さん。ボイラーを導入した平成23年度からずっと経過を見守ってきた、いわば「木質バイオマスボイラー博士」!  ボイラー導入の経緯や意義、今後の見通しまでわかりやすく教えてくださいました。
 
—木質バイオマスボイラーを市として初めて導入したのがこの保科温泉ということですね。
 
新井さん「長野市は、土地面積の約6割が山林であり、りんごなどの果樹生産も盛んなことから、間伐材や林地残材など木質資源(バイオマス)がたくさんあります。
 
木質燃料の御三家といわれるのが薪・チップ・ペレットです。当時の検討では、薪は手で焚べなくてはいけないのでまず消去。チップとペレットを比べると、ペレットは体積がチップの6分の1。作るのに粉砕し圧着するという手間がかかりますが、エネルギー密度や効率の高さなどからペレットを選びました」
 
—「木質燃料の御三家」というキーワードがインパクト大ですね! ペレットのメリットがよく分かりました!
 
新井さん「これを導入することのメリットは木質ペレットを生産することによる地域産業の発展と、エネルギーの地産地消。化石燃料費として市外に流出していた資金が地域内で循環するので、地域経済を活性化できます」
 
—それは意義深いですね。
 
新井さん「地球温暖化対策としても、カーボンオフセット(空気中の二酸化炭素を吸収して生長した木を燃やしても、吸収した分しか二酸化炭素を放出しない。差し引きゼロであるという理論)となるため有効です」
 
—今後の課題は。
 
新井さん「まず、化石燃料との価格差です。木質ペレットの利用を促進、生産量を増すことで販売価格の引き下げを狙いたいと考えています。
 
また、新たに設置する場合、スペースの確保ですね。保科温泉では建屋は既存のものを使ったのですが、燃料を搬入するトラックが通れる舗装路などの外構工事に一番お金がかかりました」

保科温泉に隣接して造られたボイラー室。もと宿直室の建屋を利用し、ペレットは外にあるサービスタンクから扉を突き抜けて供給。

さて、保科温泉をとことん知るために、一般人は見ることのない清掃現場にお邪魔して、お手伝いしながらのレポートに挑戦します。
 
清掃は営業終了後の夜9時から開始!
夕方から閉館まで勤務している、原耕太さんと熊田きよ子さんにご指導いただきました。
 
まず、マイ長靴とゴム手袋を装備。
 
熊田さん「水虫がうつっちゃうと困るからね~(笑)」とおっしゃってましたが、スタッフの方々の本気度がうかがえます。
 
熊田さんが女湯、原さんが男湯へ。一つの浴室を一人で丹念にお掃除します。
 
原さん「暑いんで、まず窓を開けます」
お風呂の栓を抜きつつ、まだお湯が入っているお風呂のふちを、壁を伝って窓を開けに行きます。

ソープ類を補充し、手おけ、洗面器、椅子などの小物を洗剤・スポンジでていねいに手洗い。ゴシゴシ案件は、お手伝いします!

次に、鏡と棚、シャワーヘッドなども同様に手洗い。

さらに、側溝の板を外し、表と裏をていねいに手洗いします。これがけっこう重くて、一番汚れるところでもあり、重労働ポイント。
 
側溝の中もデッキブラシでこすります。
 
そして、ここまで洗剤を使って洗った場所を
 
ズシャシャシャシャシャシャーーーー!!!
 
と高圧水流で叩くように流します。窓や壁の上の方もこれできれいに。浴槽の中もくまなく流します。

仕上げに、ほんの少しの次亜塩素酸ナトリウムを水で薄めてジョーロでまんべんなくフロアと浴槽を消毒します。

終了!
これで清掃が終了。広いお風呂をていねいに洗うので、小一時間かかります。
その後は換気扇のみで、朝には隅々まで完璧に乾いているそうです。
 

以上、この日は朝10時〜夜10時まで、途中長靴を『綿半ホームエイド』まで買いに行ったりしましたが、ほぼ1日、保科温泉を満喫させていただきました。
 
いやもう、1日いただけですけど、愛しかないですね。
 
保科温泉に関わる方が、ことごとく優しかったんです。
 
保科温泉の歴史などをお伺いしたいとお願いしたら、わざわざ書面にまとめておいてくださった、統括責任者の佐伯さん。
 
夕方から閉館までのシフトで勤務している原さん、熊田さん。
あくまで自然体で、軽やかにお仕事されている素敵なお二人。清掃体験前後もフレンドリーに接してくださって本当に感謝です。
 
すっかり保科温泉ファンになった筆者、同じ週に思わず再訪してしまいました。行きつけ温泉決定です。
みなさんもぜひ行ってみてくださいね〜♨
 
 
 
<info>
保科温泉
長野市若穂保科1185番地
TEL:026-282-3050
営業時間:9:00-21:00(入浴は10:00から)
料金:大人410円・子供200円
定休日 第3木曜
HP:http://www.spa-hoshina.jp/

(2018/04/27掲載)

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