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No.64

野外彫刻ながのミュージアムガイドマップ

ナガラボ地元編集塾参加者のフェイバリット・ナガノ

文・写真 山岸 健人

昨年7月に全世界に配信され、社会現象を巻き起こした、ポケモンGO。世界各国、日本、そしてもちろん長野市でも多くの人がスマホ片手に熱中したに違いない。
 
そのブームは次第に落ち着いていったが、今年7月に伝説のポケモンを捕まえられる『伝説レイドバトル』が解禁され、再びポケモンGOをプレイする人も少なくない。
 
『伝説レイドバトル』とは、複数のプレイヤーでチームを組み、強力なポケモンを倒すシステムであり、駅や寺をはじめとした歴史的建造物など、その地域ごとのスポットで発生する。そのため、一度伝説のポケモンが出ると、その場所には多くの人が訪れる。だが、伝説のポケモンを捕まえることに熱中し過ぎて、そこがどんな場所なのかは目を向ける余裕はないはず。
 
この『伝説レイドバトル』をきっかけに、私は初めて訪れた場所や気になったスポットがいくつかある。今回は長野市のポケモントレーナーへ向けて、伝説レイドをするだけでなく、その場所を少しでも知ってもらいたい(私も知りたい)と思い、この記事を執筆した。

ハマると抜けられない!? 中毒性の高いポケモンGO

まずはポケモンGOに関して、知らない人もいるかもしれないので触れたい。
 
ポケモンGOとは昨年7月に全世界に配信されたスマートフォンアプリ。ポケモンを現実社会でゲットできるということもあり、配信当時は社会現象となった。
 
ポケモンGOをやっているのは主に若者と思われているかもしれないが、そんなことはない。
実は1番熱中しているのは4、50代のサラリーマンの人たちだ。
レイドバトルの行われている場所に平日のお昼休みや夕方となるとサラリーマンが大勢集う。
いかにその世代の人がこのゲームを賑わせているかを体感できる。
 
そして何より強い!! 
 
ポケモンGOにはトレーナーレベルというものがあり、最高が40レべル。そのため、35レベル以上まで上げるのは容易なことではない。だが、サラリーマンの人たちのレベルは軒並み35レべルを越えている。ゲームをプレイし始めたばかりの人たちにとってはまさにヒーローだ。
 
また、60代より上の世代で熱中している人も。
今までお会いした中には、37レべルの70歳を超えたおばあさんもいた。
 
若者よりもその上の世代にポケモンGOは人気を博している。
 
 
さて、本題に移ろう。

私自身、ジムのある歴史的建造物やスポットなどにはなかなか目がいかず、ポケモンGOに夢中になってしまっていた。しかし、気になったスポットがいくつかあった。
 
まずは、この彫刻をみなさんは見覚えがあるだろうか?

北郷悟作 蒼い山

この彫刻がみなさんは何に見えるだろうか?ながの東急横の歩道に設置されている。
 
私にはボブスレーに乗った男性に見えた。だが、このボートのようにも見える大きなものは「手」とのこと。雨と山々から生まれる「湖」や「川」の「水の循環」を表現している。人によって様々な見え方が出来るよう、制作された『蒼い山』は、おもしろく魅力的な彫刻だと感じた。

次に気になったジムのスポットはこちら。

中岡慎太郎作 セレナード

長野駅善光寺口から5分ほど歩いたところにある『セレナ―ド』という作品。隣には柳原神社があり、一見設置場所と馴染んで石碑の様にも見える。実際、私も神社の石碑だと思っていた。
 
『蒼い山』と『セレナード』、この2つの作品には共通点がある。それは共に長野市の野外彫刻なのだ!

“長野市全体が美術館”40年以上続いている長野市の野外彫刻事業 「野外彫刻ながのミュージアム」

長野市では昭和48年に“うるおいのあるまちづくり”を目指して「長野市野外彫刻賞」を創設し、日本を代表する現代彫刻家の作品を設置。その数は現在149点にものぼっている。

この野外彫刻を管理しているのが、長野市の文化芸術課。野外彫刻一覧と説明が載った『野外彫刻ながのミュージアムガイドマップ』の制作も行っている。
 
野外彫刻作品に関する取り組みについて、文化芸術課の主査・竹内直美さんに聞いた。

私「長野市に野外彫刻が149点もあることに驚きました。街やその場所に馴染んでいますよね。」
 
竹内さん「長野市では、昭和48年から日本を代表する現代彫刻家の作品を街角や公園などに設置してきました。その作品数は、少しずつ増えていった結果、現在149点にのぼっています。最近はアーティストに設置する場所を見てもらい、その場に合った作品を制作してもらっています。」
 
私「だからその場所に馴染んでいるんですね。40年以上前からそういった事業をしていることも初めて知ったので驚きました」
 
竹内さん「意外と知られていないのでもっと広く知ってもらえたらと思います」
 
私「ガイドマップを見ると、ホテル(チサングランド長野)の前にある金属と樹液の距離(津久井利彰作)も野外彫刻作品の1つなんですね。この場所もポケモンGOで人がかなり集まります。それを考えると、ほかの作品でもかなりポケモンGOのジムになっていそうだなと。せっかくならポケモンGOをやるだけじゃなくて、多くの人にその作品を見て触れてもらいたいですよね」
 
竹内さん「そうですね。ぜひみなさんに見ていただきたいですね」
 
私「長野市全体に万遍なく野外彫刻作品が設置されているんですね」
 
竹内さん「はい。“長野市全体が美術館”というのがこの事業の狙いでもあります」
 
私「“長野市全体が美術館”。いいですね! 個人的に長野市=芸術というイメージがあまりなかったので、こういう事業を知れてよかったです。市全体に野外彫刻があるので、スタンプラリーなどが出来たら面白そうですよね。親子連れでポケモンGOをやっている人達も多いので、それならスタンプラリーをやりながら興味を持ってくれる人も多い気がしますし」
 
竹内さん「そうですね。やはり若い人達にもっと知ってもらいたいですね。『野外彫刻めぐり』という、年に6回講師の解説付きで野外彫刻を鑑賞するイベントも行っています」
 
私「楽しそうですね!」
 
竹内さん「他にも長野市野外彫刻写真コンテストというものも行っています。今回は9月~10月に募集をかけていて、最優秀賞には賞金30,000円、その他各賞を設けます。今回で37回目を迎え、前回は長沼の『長野の門』を撮影した写真が最優秀賞に選ばれました」
 
私「こういうコンテストもあるんですね。受賞した作品などの写真展も行われるのでしょうか?」
 
竹内さん「はい。市内各所で入賞作品を展示する予定です」
 
 
 
今回、ポケモンGOを起点として長野市の40年以上続いている芸術振興を図る事業を知ることができた。
何気なく歩いていると、「あ、こんなところにあったんだ」と野外彫刻をいくつか見つけることができた。また、その場所もポケモンGOのジムに。
 
芸術鑑賞をしながら、ちょっとオシャレなポケモンGOをみなさんもいかがでしょうか?
 
 
 

(2017/12/20掲載)

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