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ナガラボはながのシティプロモーションの一環です

No.55

ギャラリーと喫茶 ハナモモ

Fil et bijou 藏藤春菜さんのマイ・フェイバリット・ナガノ

自家農園の桃や野菜 地元食材と作家作品が集まるお店

文・写真 小林隆史

住環境デザインを学び、実家の桃農家を引き継ぐ

ギャラリーと喫茶のお店「ハナモモ」が、2017年4月1日、長野市川中島町にオープンします。桃農園に囲まれた三角屋根のお店には、作家の器や芸術作品、工芸、民芸や古道具などが並ぶギャラリースペースと、ご実家の「島田桃園」で獲れた川中島ブランドの桃を使ったデザートや料理を提供する喫茶スペースがあります。地元食材をふんだんに使った料理を味わいながら、日本各地の作家作品から骨董、古道具を楽しむことができるお店です。

川中島白桃や白鳳を使ったオリジナルチャツネが隠し味の「ハナモモカレー」。オリジナルブレンドのスパイスが旬の長野県産野菜と信州福味鶏の旨味を引き立てる。米はタイ産高級米のジャスミン米。器にも幅広くこだわり、明治の伊万里やオールドノリタケ、昭和レトロの器、現代の作家ものなどを使用

店主の島田嘉彦さんは川中島町出身。成安造形大学(滋賀県)で住環境デザインを学び、卒業後は同大学同科で助手に就いていた経験も。建築デザインを中心にランドスケープデザインや住宅、インテリアデザイン、伝統工芸、民芸など暮らしに関わるデザインを幅広く研究、制作してきました。地域プロジェクトに参加する傍ら、歴史の歩みを読み取るため、古道具や骨董、郷土玩具などを蒐集してきました。
そして、いずれは実家の桃農家を引き継ぐことを決めていた島田さんは、30代でUターン。「地元の食と芸術と日本の工芸・民芸などの文化を結び、それらから繋がる人々の縁を広く繋いでいく場所をつくりたい」というかねてからの夢を現実のものとするため、「ギャラリーと喫茶 ハナモモ」をオープンするに至りました。

「数年前に、地元川中島に戻り、お店の準備をしながら両親の元で桃づくりを実際にやりながら勉強してきました。お店では川中島の桃を中心とした長野の食と、日本の伝統工芸、民芸や芸術、ちょっと笑える愉快なものを伝えていきたいと思っています。
川中島の桃を使った料理と作家さんの器を結びつけることによって、人々に新しい感動や興味を持ってもらい、広く関心を深めてもらえたら嬉しいです。そして、お店で出会った全てのものたちから、新しい感性や創造のきっかけの種が生まれると信じています」

プレオープンでお店を訪れていたお客さんからは「川中島ならではの食を味わえるだけでなく、目新しいものにも出会えて、楽しいです」との声が上がっていました。

※作家作品、伝統工芸、郷土玩具などを幅広く販売。島田さんが収集し修理などしてきた古道具や什器なども並び、造詣の深さを垣間見ることができる

※店舗の建築設計は、島田さんが手がけた。陰と陽をテーマにした建物。春には、あたり一面が桃の花に囲まれ、夏には桃の深碧の葉の景色に変わる。お庭にはさまざまな植物もあり、四季を感じることができる

作家の交流地点にしていきたい

店内に並ぶ作家作品の陶器や漆木工作品などは、島田さんがセレクト。京都や滋賀で展覧会や地域プロジェクトを企画してきた経験から着想を得たディスプレイに作品がより一層引き立ちます。ひとつひとつの作品を丁寧に説明する島田さんはこう話します。

「どの作家作品も、私自身が本当に心から共感し、共鳴できたものばかりです。あまり知られていない工芸品や郷土玩具なども紹介し、ジャンルや常識にとらわれず自分が本当によいと思ったものを伝えていきたいですね。そして、作品を紹介することを通して、作家さんと人の縁を新たにつなげていくお店であれたらいいなと考えています」

そして、4月1日からは、20代の芸術作家2人組による展覧会「オープニング企画 三宅佑紀・安岡つづみ展『キラメキ と あやとり』を開催します。県外で活躍する画家の油彩画と空間演出のインスタレーション作品のコラボレーションを展開。これをはじまりとして「繋がり」をテーマにさまざまな「カタチ」で展覧会やワークショップ、イベントなどが企画されていきます。

※店内のいたるところに、作家作品や古民芸、郷土玩具などが並ぶ

川中島の桃。生産の現状

長野県の桃の収穫量は全国で3位(平成27年農林水産省調べ)。中でも、川中島は茶臼山からの冷気が寒暖差を生み、自然に桃が生育していた地域と云われています。長野県を代表する桃の品種には「川中島白桃」、川中島白桃と愛知白桃の交配により生まれた「川中島白鳳」、黄色く輝く「黄金桃」(おうごんとう)の3種類があります。起源となる「川中島白桃」は、川中島の農家・池田正元氏が自園で発見した晩生種の桃(1977年に命名)。人工的に生み出された品種ではなく、枝変わりによって生まれた品種です。川中島の桃は、気候の好条件によって、甘さと適度な硬さをもった自然の産物なのです。

しかし、最近では、桃農家を引き継ぐ若者が減り、桃の木を切り倒してしまう農園も多くなってきているそう。この現状を受けて、島田さんは言います。

「刻一刻と、この地域の桃畑の木が切り倒されて、無くなっています。跡継ぎがいない畑の桃の木が切り倒されて人の手によって管理されなくなれば、すぐに畑は荒れ、もう一度、良い桃を生育させる畑を作ることは難しくなっていきます。
まずは、私自身が両親の桃畑を引き継ぎながら、お店で川中島の桃の美味しさを伝えていきたいです。いずれは、若い人にも桃づくりに携わってもらい、この地域で桃を育成していく魅力を感じてもらえるようにしたいです。まずは、自分にできることからはじめて、少しずつ、協力してくれる人を増やしていきたいです」

地元に戻り、川中島の魅力を少しずつ再発掘したいと話す島田さん。「ハナモモ」ならではの、食と美の発信が楽しみです。

※店内の縁側席は、外の日差しが心地いい。「縁側の客席をどうしても作りたかった」と島田さんは設計した頃を振り返る

<info>
ギャラリーと喫茶 ハナモモ
〒381-2226
長野県長野市川中島町今井1280-16
TEL 026-284-5680
定休日:水曜日
営業日:木、金、土、第1、4の日曜日
予約のみの営業日:月、火(前日までに要予約)
営業時間11:30~17:00(Lo16:00)

E-mail:gallery.hanamomo@gmail.com
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※予約について
来店予定の前日までに日にち、時間指定予約をされた方にのみ営業致します。
飲食メニューも予約をお願い致します。

4月1日から5月7日開催
『三宅佑紀と安岡つづみによる展覧会「キラメキ と あやとり」』詳しくはFacebookページにて

(2017/03/28掲載)
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