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No.13

戸隠神社 奥社

café中寿美 オーナー 鵜飼誌子さんのマイ・フェイバリット・ナガノ

霊山・戸隠山の麓に天手力雄命を祀る御本社

文・写真 合津幸

二千余年の歴史を刻む神社

戸隠神社の歴史は古く、創建は今から二千余年前とされています。神社は五社(奥社、中社、宝光社、九頭龍社、火之御子社)から成り、いずれも霊山・戸隠山の麓に点在しています。

戸隠山が霊場として栄えるに至ったそもそもの起こりは、日本神話のひとつとして語り継がれている「天の岩戸伝説」にあります。その昔、弟の乱暴に怒った天照大神(あまてらすおおみかみ)が天の岩屋に入られてしまいました。光を失った世には魔物がはびこり、数多くの災いが生じました。

そこで神々が知恵を出し合ってどうにか天照大神に岩屋の戸を開けさせ、二度と閉じこもってしまわぬよう下界に岩戸を投げ隠したとされています。その岩戸が飛来したのが戸隠山、そして岩戸を放り投げたのが、奥社に祀られている天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)でした。

奥社参道はゆっくり歩いて40〜50分。神様の通り道である中央を避けて歩くと良い、とされている

約2kmの参道を歩むひととき

長野市街地から最奥にあり、五社の中でも戸隠山のまさに懐に位置する奥社は、戸隠神社の御本社として厚い信仰を集めています。ただし、奥社を参拝するためには、参道入口から奥社本殿へ続く片道約2kmの参道を歩かねばなりません。

あえて「歩かねばならない」と表現したのには理由があります。それは、戸隠の自然の中を野鳥のさえずりを耳にしながら一歩一歩奥社へと近付くその時間もまた参拝の一部であり、奥社を訪れる際の楽しみのひとつであると感じるからです。

森の中の参道を歩き始めて約1kmのあたりに、1710年建立の随神門が現れます。茅葺き屋根に朱で塗られた独特の佇まいは、神々しいと称するにふさわしい存在感を放っています。門の先には樹齢400年超の杉並木、さらに先には石段を含む上り坂が続きます。道程には、修験道の名場として栄えた日々を偲ばせる史跡も残されています。

参道の中間地点のあたりに建つ随神門。神仏習合時代は仁王像を祀る仁王門だったとされる

自然と共にある身近な信仰の場

絶対的な神力により岩戸を開き、下界へ放り投げたとされる奥社の御祭神・天手力雄命。岩戸は日本の中心に近い戸隠に落ちたと伝えられており、戸隠山が現在の姿になったのも、その名も、由来はこの伝説にあるとされています。

天手力雄命の御神徳は、開運・心願成就・五穀豊塾・スポーツ必勝など。毎年、全国各地から数多くの参拝者が訪れています。私が訪ねた日も、神主さんが祝詞をあげてひいてくださるおみくじや御朱印を求めるたくさんの方々が、社殿脇の社務所に立ち寄っていました。

こうして厚い信仰を集め、広く親しまれる場が身近にあることと、それが素晴らしい自然と共にあることを誇らしく感じます。そして、歴史や伝説を学んだうえであらためて訪れてみると、背後に控える戸隠連峰の山並みや参道脇の草花の姿も少し違って見える気がします。

奥社参道にふさわしい、厳かで力強い立派な杉並木。ここに身を置くだけで心が洗われるかのよう

<info>
戸隠神社 奥社
長野市戸隠
TEL:026-254-2001(戸隠神社社務所)

(2016/06/22掲載)

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